
栽培レシピ「シュンギク」Vol.2
今月の特集は【シュンギク】です。
玄米アミノ酸微生物農法の栽培レシピから一部抜粋してお届けします。
シュンギク栽培の注意点と管理のポイント
1. 加湿と病害・生理障害の関係
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シュンギクは加湿過剰に非常に弱い作物です。
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病害や生理障害の多くは、土壌が過湿状態になることが原因です。
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肥料を過剰に施すと、土壌中の塩類が濃縮・集積し、生理障害を誘発します。
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施肥は少なめを基本とし、植物の状態をよく観察しながら行いましょう。
2. シュンギクは光合成で育てる
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シュンギクは好光性植物で、しっかり日光を浴びて育つ作物です。
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肥料に頼るよりも、光合成を活かした栽培管理が理想的です。
3. マルチ使用と通気性の注意
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マルチは雨対策には有効ですが、通気性が悪化しやすく、土壌の酸素欠乏を招く恐れがあります。
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特に問題となるのは、分解過程で発生したガス(アンモニアなど)が植穴から出てくることです。
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これらのガスは植物にとって有害で、シュンギクの生育を大きく阻害します。
4. 土壌水分の管理方法
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**「排水性が良く、適度に保湿力のある土壌」**が理想です。
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土壌水分は、実際に土を掘って確認します。
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土の色が黒く湿っている → 水分は適正
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水がにじみ出る/ジトッとしている → 水分過多
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5. 成長段階に応じた水分管理のポイント
成長段階 | 管理ポイント |
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① 抜き取り型(直まき) | 播種前に水分をしっかり確保 |
② 摘み取り型(育苗) | 水分管理で根腐れ防止 |
③ 摘み取り型(定植) | 活着後の過湿に注意 |
④ 抜き取り型(生長期) | 根が張るための酸素確保 |
⑤ 側枝の伸ばし方 | 水切れ防止しつつ過湿に注意 |
6. 種子と発芽対策
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シュンギクは発芽率が25〜40%程度と低めです。
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玄米アミノ酸酵素液を500倍に薄めた液に30分間浸漬することで、発芽率を向上させることができます。
7. 播種時の管理ポイント(抜き取り型・直まき)
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播種前に土壌の水分が不足しないよう十分に潅水しておきましょう。
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シュンギクは好光性のため、覆土はごく薄く、種が見え隠れする程度にうまく播種するのがコツです。
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播種後は、玄米アミノ酸酵素液(500倍希釈)を10アールあたり500L灌水すると、発芽と初期生育が安定します。
まとめ
シュンギク栽培で最も重要なのは、「加湿を防ぎ、根が健全に呼吸できる環境を整えること」です。
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過湿による生理障害やガス害の回避は基本中の基本。
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肥料に頼るのではなく、光合成と土壌環境の改善による自然な成長を目指しましょう。
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発芽率が低いため、玄米アミノ酸酵素液を活用した発芽処理も有効です。
適切な水と空気のバランスを保ち、シュンギクの本来の力を引き出す土づくりを心がけましょう。
こちらの続き、詳細は栽培レシピに掲載しております。
次回は「シュンギクの病害・または害虫」についてお届けします!