今月の特集は【ショウガ】です。 玄米アミノ酸微生物農法栽培レシピから一部抜粋してお届けします。 ショウガに適した土壌条件 ショウガは浅根性で乾燥に弱く、通気性と排水性を兼ね備えた土壌が必要です。 排水性と保湿性の両立が重要 乾燥に弱いため灌水頻度が多くなりますが、水が滞ると根腐れの原因になります。地下水位は1~1.5mが理想です。 通気性と微生物性の高い土壌が適する 団粒構造で腐植が多く、微生物が豊富な土が望ましく、根の健全な生育を助けます。 明渠排水の設置が効果的 特に大雨のあとは土壌中の酸素が不足しやすく、根の酸欠を防ぐためにも、明渠による排水対策が必要です。 土づくりと耕うん深さ 作土層は30〜40cmが目安 深耕により酸素量が確保され、分球と肥大が進んで収量が増加します。 →プラソイラを使用した深耕作業を推奨します。 土壌pHの管理 適正pHは5.5〜6.0 ショウガは比較的酸性に強いものの、pH5.5を下回ると生育不良になります。 乳酸菌もみがらぼかしと一緒に有機石灰を施用 定植前のpH調整は以下を目安に行います: 土壌pH 有機石灰の投入量(10aあたり) 5.0〜5.3 300kg 5.3〜5.6 200kg 5.6〜5.9 100kg 6.0以上 50kg ※有機石灰は殺菌済みのものを使用し、pH値は事前に土壌分析で必ず確認しましょう。※この調整を行えば、苦土石灰などの施用は不要です。 栽植設計と定植密度 高畝にして栽植 根の健全な呼吸のためにも、高畝栽培が基本です。 栽植設計 - 株間:30cm - 畝幅:60cm - 10aあたりの定植本数:約5,400株 肥料設計(乳酸菌もみがらぼかし使用) 乳酸菌もみがらぼかしのみで肥培管理が可能です。化学肥料は不要です。 基肥:600kg(チッソ換算18kg) 追肥: - 100kg × 2回 - 200kg × 1回(合計3回) → チッソ換算12kg(上記はすべてもみがらぼかし中に含まれる量です) まとめ ショウガの健やかな栽培には、通気性・排水性・保湿性を兼ね備えた土壌づくりが不可欠です。特に、以下の点を押さえると収量と品質の向上が期待できます: 高畝・深耕で酸素と水はけを確保する pH調整を丁寧に行い、5.5〜6.0に保つ 乳酸菌もみがらぼかしと有機石灰を組み合わせた施肥で、自然な栽培を実現する 化学肥料に頼らず、微生物と有機資材による循環型農法を実践する 続き、詳細は栽培レシピに掲載しております。 次回は「ショウガの水分の与え方」についてお届けします! 栽培レシピのご購入はこちらから