
栽培レシピ「サヤエンドウ」Vol.2
今月の特集は【サヤエンドウ】です。
玄米アミノ酸微生物農法の栽培レシピから一部抜粋してお届けします。
サヤエンドウの好む土壌水分と管理のポイント
■ 透水性の高い土壌が基本
サヤエンドウには砂壌土〜壌土のような、透水性に優れた土壌が適しています。
特に注意したいのは「排水性」で、栽培開始前にしっかりと排水設計をしておく必要があります。
サヤエンドウは根が深く張るため、1m以上の透水層が必要です。
水が溜まりやすい場所では停滞水が発生しやすく、病害や品質低下の原因となるため、水はけのよい土づくりが重要です。
■ 停滞水による影響
土壌に水が滞ると、以下のような問題が発生します:
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病害が出やすくなる
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樹勢が落ち、分枝数が減る
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サヤの曲がりが多くなる
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品質・収量の低下につながる
こうしたリスクを避けるには、過湿に注意しながら水分を管理することが不可欠です。
■ 初期生育では「酸素」が重要
サヤエンドウの根は主根型で、1m以上深く伸びる構造をしています。
側根や毛細根が少ないため、水分よりも酸素を必要とする作物です。
特に初期生育期では、水を与えすぎると根の発育が妨げられるため、注意が必要です。
■ 分枝数の増減に関わる要素
分枝数は、水分の量ではなく、土壌中の酸素量によって左右されます。
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水分が多すぎる
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頻繁に水を与えすぎる
これらの条件では、分枝が少なくなり、生育も悪くなります。
直根がよく伸びるということは、それだけ吸水力が高いことを意味します。
よって、水分や肥料のやり過ぎは避け、必要最小限に抑えることが分枝数を増やすポイントです。
■ つるぼけを防ぐには
サヤエンドウはもともと徒長しやすく、「つるぼけ」になりやすい特性を持っています。
つるぼけの主な原因は2つ:
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水分の与え過ぎ
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肥料のやり過ぎ
このような状態になると、過繁茂になってサヤが不良になりやすく、収量の低下につながります。
まとめ
サヤエンドウは、水よりも酸素を必要とする深根性の作物です。
健やかな生育と分枝数の確保には、以下の点が大切です:
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栽培前から排水性の高い土壌を整える
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過湿を避け、水分の与えすぎに注意する
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肥料も控えめにし、徒長やつるぼけを防ぐ
これらを意識した水分管理により、品質の良いサヤエンドウを育てることができます。
こちらの続き、詳細は栽培レシピに掲載しております。
次回は「サヤエンドウの病害・または害虫」についてお届けします!